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2016年7月

雑誌『歴史群像』2016年6月号(No.137)読了

「雑誌『歴史群像』2016年6月号(No.137)」を読みました。

この号の特集は以下の通り。
第1特集「真説 ジャットランド海戦」
第2特集「晋州城攻防戦」
第3特集「衡陽の戦い」

今号の巻頭特集は知名度ではやや弱い話題に関する記事が並びました。「真説 ジャットランド海戦」は第一次大戦のイギリス、ドイツ両海軍の一大決戦を扱ったもの。「ジャットランド海戦」は日本ではユトランド沖海戦とかジュットランド海戦などと呼称されることの方が多い海戦で、つまりは現在のデンマークが存在するユトランド半島の西方海上で生起した海戦を指します。「ジャットランド」という呼称は私は初めて見ましたが、英語、フランス語、ドイツ語で発音がかなり相違する単語なので、どの言語の発音を元に日本語の音素に乗せ換えるのか、でかなり違いが出てしまいます。ちなみに、当地の住民の使用言語であるデンマーク語が選択されているのは見たことがないですね。

「晋州城攻防戦」は文禄の役(豊臣秀吉の朝鮮出兵のうちの第一次出兵)の末期に生起した、朝鮮半島南部(南端といってもいいくらいの場所)の晋州城を舞台とした戦い。朝鮮出兵の朝鮮側と言えば朝鮮水軍の李舜臣が著名ですが、陸上にも優れた指揮官がいたのですね。

「衡陽の戦い」は第二次大戦末期に日本陸軍が中国で実施したいわゆる「大陸打通作戦」の後半に生起した、湖南省の都市・衡陽を巡る戦い。大陸打通作戦は日中戦争末期にあっても日本陸軍はまだ余力を残していたとの文脈で語られることが多いですが、前線ではやはり弾薬の枯渇などの末期的状況は発生しており、中国軍が戦略的撤退を転換して反撃に転じれば、すぐにも苦戦に陥る様が描かれています。

他の記事では、「再考 薩長同盟」が面白かったですね。薩長同盟は従来、討幕を目指した軍事同盟と理解されてきましたが、薩摩と長州は単にそのような夢を語り合ったのではなく、もっと目先の現実的政治問題への対応としてこの同盟を結んだのだという話。小松帯刀に対する評価も正当なように思えます。よい記事です。

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雑誌『歴史群像』2016年4月号(No.136)読了

「雑誌『歴史群像』2016年4月号(No.136)」を読みました。

この号の特集は以下の通り。
第1特集「第一次上田合戦」
第2特集「西部ニューギニアの攻防」
第3特集「ドイツ空軍の誕生」

「第一次上田合戦」は前号に引き続いて大河ドラマネタです。ただ、上田合戦を単なる上田城攻防戦としてではなく、上田平全体を戦場とする面の戦争として捉える視点は面白かったですね。「西部ニューギニアの攻防」は「決戦」の無いままにずるずると物量に押される日本軍を描きます。特にどこかで大敗したわけでもないのに、ずるずると戦線を下げざるを得ない日本軍の状況の絶望的な様子がよく分かります。

他には「幕末佐賀海軍」はほとんど知らない話だったので楽しんで読めました。薩長土肥と並び称されながら今一つ影の薄い佐賀閥ですが、こういう根源があったのですね。「南米独立戦争」も日本ではなかなか読めない話です。南米諸国は今でも貧しく、経済的には新興国扱いですが、その独立は明治維新よりも50年ほど昔。近代国家としての歴史は日本よりも長いのです。南米諸国の独立後の歴史も、ぜひ近々読んでみたいものです。

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