雑誌『歴史群像』2009年6月号(No.95)読了
「雑誌『歴史群像』2009年6月号(No.95)」を読みました。
この号の特集は以下の通り。
第1特集「帝国海軍 第二段作戦」
第2特集「解析 上杉家の軍事システム」
第3特集「ガザ紛争 2008-2009」
特集の中では、第1特集が面白かったですね。
帝国海軍は第一段作戦以降の作戦展望をまったく考えていませんでした。そのため、第二段作戦以降の計画については第一段作戦の遂行と同時並行で陸軍、海軍、連合艦隊などの首脳部の意見を擦り合わせながら、最低限合意できた部分からなんとか作戦準備を間に合わせつつ戦争を続けるという、ギリギリの戦争指導をしていたのです。このような長期的展望のない戦争指導では敗北も当然だ、と本記事では主張しています。
日本の戦争指導が計画性の欠片もない杜撰なものであったことは有名ですが、改めて読むとやはりひどいですね。予想外のことが多発することで事態が事前準備の範囲を越えてしまい、対応が後追いになってしまうということはよくあることですが、第一段作戦はほとんど齟齬なく順調に進んだにもかかわらず、「何も考えていなかった」ことによって第二段作戦以降の対応が後追いになってしまった日本軍は、作戦遂行能力に致命的な欠陥を抱えていたと言わざるを得ません。
当時の日米の国力差から考えればどんなに優れた戦争指導を実施したとしても勝ち目はなかっただろうと思います。もちろん、まともな戦争指導ができるほどに先のことが見えていたなら、そもそも開戦しなかったことでしょう。
他の記事では、「上杉家の軍事システム」では一般的に優将とされる直江兼続を「外交オンチ」かつ「戦術オンチ」とこき下ろしていて、「モントゴメリーの影武者」はウソのような本当のような話、「ニューポールトの戦い」もマニアックで面白かったですね。ただ、「日独伊三国同盟」は内容が非常に浅くて残念でした。
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