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篤姫と大奥読了

歴史群像シリーズ特別編集の「篤姫と大奥」を読みました。

言わずと知れた2008年NHK大河ドラマ「篤姫」のタイアップ本です。
大河ドラマ「篤姫」については、私があまり幕末に詳しくないことから脚本の創作があまり気にならないということと、主演の宮崎あおいのファンだったので総集編だけ見ました。(仕事の都合などもあり、1年間通して毎週視聴するのは無理でした。)
歴史群像シリーズは軍事に偏重した構成の本が多いですが、本書はさすがにテーマがテーマだけに軍事色は薄くなっています。

構成は「篤姫の生涯」、「大奥の実態」、「薩摩の様相」、「幕末の政情」となっており、大河ドラマ「篤姫」の副読本としてはかなり十分な内容だと思います。
大奥というと、その実態を伝える史料に乏しく、江戸時代当時から謎に包まれた存在であり多くの好事家が好き勝手な想像でいろいろ書き立ててきたことから、今では様々な伝承のどれが本当でどれが創作なのか判然とせず「伏魔殿」などと呼ばれたりもする謎の存在ですが、本書はわりと抑制の効いた論調で冷静に大奥を解説しています。
大奥の政治的影響力についてはやや誇張があるような気がしますが、しかし実際の政治において、ある決定に大奥がどのように関与したか、などということは明確な証拠は当然残りませんので、将軍近辺の濃い人間関係からすると、あるいはそれなりの影響力があったのかもしれません。

戊辰戦争における江戸開城への篤姫の関与についても一項が割かれています。大河ドラマでは、さも篤姫の書状に西郷が感激して江戸総攻撃が中止されたかのような描写がされていましたが、本書の解説では、篤姫の努力は無意味ではなかったけれども、それは勝海舟にとっての交渉材料の一つ、くらいの意味合いであったというような記述がなされており、まぁそこそこ妥当な見解だと思います。

総じて分かりやすく内容も妥当性の高い良本だと思います。

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どうしてこのブログ?はめちゃめちゃ重いの?

投稿: | 2011年7月18日 (月) 13時31分

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