本能寺の変読了
新・歴史群像シリーズ9巻「本能寺の変」を読み終えました。
1582年の光秀の動きを細かくトレースしたりしているのですけど、
やっぱり原因は不明。
ただ、おもしろかったのは本能寺の変の解釈史ともいうべき記事。
なぜ光秀は信長を襲ったのか、というのは、変当時から人々を
ひきつけるナゾであったようで、さまざまな解釈がなされています。
変当時からごく最近(1990年代)まで、主流であったのは怨恨説と
野望説。1990年代になって初めて黒幕説(朝廷とか義昭とか)が
唱えられるようになったそうです。本書を一冊読みとおしてみての
感想としては、やはり黒幕説は厳しいかな、という印象を受けました。
一番惹かれたのは四国問題ですね。四国支配をめぐって、
長宗我部氏と結びつく光秀と、三好氏と結びつく秀吉。両者の
せめぎ合いの果てに長宗我部征伐が決定されます。いわば光秀は
秀吉との出世争いに負けそうになっていたのです。
そこで起死回生の策として謀反を起こしたという説です。
まぁ、変前後に長宗我部側には顕著な動き(光秀と連携するような動き)は
見られませんので四国がどれくらいキーになっていたのかは微妙ですが、
秀吉に負けたらその後の光秀がどうなっていたか、を考えると、
光秀が焦ったりした可能性はありますよね。
なんにせよ、今後新たな史料が発見されたりしない限り、このナゾが
解かれることはないでしょう。それだけに、作家なんかがフィクションを
書いたりするには格好の材料になりつづけるのでしょうね。
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (0)


最近のコメント